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2004年4月18日(日) 東京湾(羽田沖→木更津)東京湾横断!~謎の沈脱事故発生の巻~

地元のカヌークラブ「青べかカヌークラブ」のHさん達と東京湾を漕いで横断してきました。出発はダブル艇で。しかし大型船の行き交う東京湾上で,沈脱事故発生!その後は?!

いつものように海月号にカヤックを積んで出発です。今回はクラブHさん,Sさんとワイフで4人でダブル艇を入れて3艇を積み込んでいます。チョットの間ですが恐ろしいことにワイフが舵をとっています。

クラブベースから水路を羽田へ出ていきます。ジェット機の行き交ういつもの風景です。

海月号は海路を南下して,まず出発点とする『風の塔』まで来ました。風の塔は何度見てもデッカクて異様な姿です。

遠く東京湾中央部分を大型船が通っていきます。あのデッキの高さは自動車運搬船でしょうか。むこうの方には霞んで木更津側の海ホタルが見えています。

カヤックを水面に降ろして,海月号から乗り込み木更津側への横断行の準備中です。Hさんが海月号で東京湾横断の伴走をしていただきました。海月号には旗を立てています。

Sさんはシングル艇で,ワイフと私はダブル艇での東京湾横断チャレンジです。

(青べかHPから写真をいただきました)防波堤のようになっているのは風の塔下にあるものです。

さあ,出発です。私達も力強く漕ぎ始めていきました。めざすは木更津側です。難関は,大型船の航行路ですが,5~6kmを漕ぎ抜けば危険区域は抜けられます。私は内心『ダブル艇なら楽勝だ。。。』と思っていました。

ところがっ!?
風の塔の近辺から少し離れたところで妙な三角波が立っていました。それほど大きな波ではなかったのですが。。。。。。。大きめの波に右舷からあおられて,あれっ,と思った瞬間に私達のカヤックは大きく右へスーッと傾いて横倒しになり,ヤバッと右腕が海面に沈みかけながらも腕を出してハイブレースを。幸いカヤックは90度に傾いた状態で止まりました。が,しかし一瞬傾きが止まっただけで,私の目の前のワイフは水面に沈まないために,もがいて思いっきり頭をヘッドアップ。ココで一気にカヤックはひっくり返りました。

海月号の船上から見ていたHさんは,あまりに奇麗にスーッと傾いてひっくり返ったのでロールでもするのかと思ったらしいです。何故ひっくり返ったのかが,それほど不可解な一瞬の出来事でした。

当然二人とも直ぐに沈脱して,カヤックに掴まった状態になり,海月号のHさんが駆け付けて来てくれました。ひとまずカヤックを返して元に戻してから,私はセオリー通りにワイフの反対側の左舷に移動し,ワイフがコーミングをしっかり両手で握って船を支えてくれていることを確認してから,再乗艇しようと,,,えっ!

何と,ワイフがカヤックに再乗艇しようとバタバタともがいているではありませんか!
ダブル艇の再乗艇においては,前側の人がカヤックを押さえておいて,先に後側の人が乗り込む順がセオリーなんです。(以前そう教わりました。)

どうして~「後ろの僕が先だぞ!」と怒鳴っても,ワイフはとにかくカヤックに上がろうとバタバタ必死でもがいていて聞く耳持たずのようでした。 二人の状態を見かねたHさんが「ボートに上がれー!」と大声を掛けてくれました。そしてやっとワイフは船上の人に。私も泳いでボートの船尾に廻り船上に登りました。

★後で聞くと,二つのことが判明しました。
海水が冷たくて寒く身体が凍えてしまって,ワイフは必死だったそうです。
また,カヤックに乗り込む時から既にかなり船酔い状態だったようです。

東京湾のデータサイト[東京湾リアルタイム水質データ]というすごいHPがあります。このHPで見てみたら,私たちが東京湾で沈脱した4/18の海水温は16~18度 ぐらいでした。沈した時,私は水中でも寒いとは感じることは無く,全く平気でしたが,ワイフの方は「寒くて,寒くて,我を忘れて水中から出たくて再上艇しようとしていた」 と感想を漏らしておりました。当日,私の方はウイックロン素材のランニングシャツの上にネオプレーンの長袖サーフスキンシャツ,その上にパドリングジャケットでしたので,沈脱でずぶ濡れにはなりましたが,ネオプレーン シャツのおかげか全く寒くなかったです。ワイフは速乾性の化学繊維長袖シャツの上に薄手のフリース,その上にパドリングジャケットでした。 私のネオプレーンの長袖シャツは身体にぴったりフィットしているので,裾から水が入って濡れてはしまいますが,多少ウエットスーツに近い性能を 発揮していたのかもしれません。

この写真を撮っている私は,船酔いでグッタリして寒い寒いとブルッているワイフを船上に残し,シングル艇に乗り換えて。漕ぎ出ています。Sさんも沈脱事件にはビックリしたでしょうね。随分お待たせしてしまいました。何か無理な力を使ったのか,左肩を傷めてしまっていました。(これが後々きびしく影響する。)

海月号の前部デッキではワイフがぐったりしているはずです。
この写真は,ちょうど東京湾水路のド真ん中のブイの付近で大型船をやり過ごすために待機している時の写真です。水路中央部を漕ぎながら東京湾へ遠くからまっすぐに入ってくる高速の大型船が見えていて,まずいかな-と思い始めたところで,伴走船上のHさんから声がかかりました。「待機ー!」 東京湾の水路中央部は,湾内に入ってくる船と出て行く船の右側通行なのですが,中央部のブイ付近はどちら向きの大型船も近づかないため,横断するカヤックの待機ポイントとなります。

さて大型船が行き過ぎるタイミングを見計らって,伴走船のHさんから「ゴー!ゴー!」の声がかかります。

(青べかHPから写真をいただきました)こうして大型高速船のバウの波を見ると大迫力です。実物はもっと迫力がありました。
続いてHさんから「次に湾に入ってくるのが2隻続いて来るから,休まないで大急ぎで漕げー!」とハッパが掛かりました。

『急げや急げー』てな感じで漕ぎまくりました。うっと左肩を傷めたのが苦痛になってきてピッチは上がりません。ピッチを落とさないように腕をほとんど使わないで上半身のローテーションのみで一定のペースで漕ぐように専念しました。

私は続けて東京湾に入ってくる大型の高速貨物船が気になって何度も何度も右手を見ていましたが,正直に言って『かなりヤバイヤバイ・・・』と焦っていました。右手2時方向にまっすぐに前後に重なって見えている2隻の貨物船はすごい勢いで迫ってきています。私の感覚ではまっすぐこっちのカヤックに突っ込んでくる感じでした。内心,これ以上危険になってきたら,それこそ船を避けることだけに集中しようと思っていました。

今思うと本当に幸いなことにそんなに近くはない距離のところで,2隻連なってくる貨物船は,おおきな警笛を鳴らして,進路を左寄りに変えて我々を避けて行きました。伴走船「海月号」に大きな赤い旗を揚げていたからでしょうか,私は後ろを過ぎて行く貨物船を見ながらホッとため息です。

やっと危険な状態から解放されてホッと一息です。フーッと休憩です。Sさんは何でもない顔をしています。

(青べかHPから写真をいただきました)後はひたすら木更津側の岸を目指して漕ぐばかり。私は肩が重くて大変でしたが弱い後ろからのうねりに乗って行きました。

木更津側の漁港に到着。もうノンビリモードです。伴走船の海月号は潮干狩りモードで遠浅エリアで投錨して待機です。

無事横断完了と言うことで記念撮影。

Sさんと向うに東京湾横断道路を見ながらのんびりと漕ぎ出て行きます。

この風景も見なれてきましたが,ちょっと気に入っています。波もほとんど無く暖かく気持ちイイです。

海ホタル方向に漕いで行くと,海月号が見えてきました。ボートへ帰ってお昼ご飯です。

私はお腹が空いたとボートに上がると,ワイフはまだ船酔いでぐったりと前部デッキで横になっていました。SさんとHさんは,そのまま潮干狩りモードで,網とクマデを持って,また漕ぎ出て行きました

Hさんはずっと伴走船長で漕げなかったので申し訳ないことでしたが,元気一杯で潮干狩りの遠浅に向かって行きました。

あーあ。気持ちよくひなたぼっこしているように見えますが,実はグッタリしているワイフです。

潮干狩りに向かった二人が帰ってきました。

Hさん,Sさんは遠浅付近で潮干狩りにチャレンジしてみましたが,アサリは取れなかったそうです。網に入ってきた貝を見て私が「あ,少しは採れたんですね。」というと,Hさんから「それはバカ貝だー!見分けもつかないの?」と呆れられてしまいました。

さあ,ボートはカヤックを積み込んで羽田へ帰って行きます。東京湾側の風の塔も見えてきました。
ワイフは相変わらずグッタリしています。。

羽田空港付近まで帰ってくると,相変わらずジェット機に感激して撮影してしまいます。

水路をボートで行きベースへ戻って行きます。

とんでもない「沈脱事件」がありましたが,私はかなり漕いで楽しめました。ワイフはたぶん100mぐらいしか漕いでいないでしょうか。寒くて気持ち悪くて散々だったようです。

ダブル艇での沈脱再乗艇は大失敗でした。「後側の人から先に乗り込む」というセオリーはあっても,ワイフは寒くて寒くて,それどころではなかったと「その順だと前の人が損じゃない?」とまったく納得していないようです。まあ,教科書通りには行かないことは良くあることです。

それにしても大型船が行き交う東京湾の横断はかなり危険です。双眼鏡などで船の監視をして指示を出してくれる伴走船がなければ,横断は止めた方が賢明だと感じました。
ただ木更津側は海もそこそこ奇麗ですから,東京湾内でもっと海辺に親しめるような環境があればいいのにとも思います。大型船が優先だということはわかっていますが,経済活動のみが優先されることには少し疑問を感じますし(もちろん貨物船がケシカランと言うことではないのですが),もっといろいろな水辺の楽しみ方が地域住民に解放されていても良いように思います。

東京湾でも,カヤックを安心して楽しめる場があったらいいのに。。。

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